アファンの森とは

60年以上も前、C.W.ニコルが初めて来日したころの日本には美しい自然と、自然と共に生きる人々の暮らしがありました。里地里山の自然の恵みを慈しみ、燃料や食料は賢く利用する―― その暮らしぶりは、里山の生物多様性をも高めていました。

このような日本の伝統的な循環型社会文化はいま、“SATOYAMA”として世界共通語になっているほどです。

そんな日本の自然と日本人に憧れて移り住んだにもかかわらず、日本は高度経済成長と共に、自然よりも経済を中心とした価値観に変わっていきました。日本の素晴らしい自然が失われていったのです。

そのような状況を目の当たりにしたC.W.ニコルは「日本本来の美しい自然環境を取り戻したい」という思いで、1986年から長野県黒姫に荒れ果てた森を自ら買取り森づくりをはじめました。

現在アファンの森は、多くの方々のあたたかいご支援により生態系が甦りつつあり、様々な動植物が森に還りました。そして「豊かな森は人の心も豊かに育む」ことが活動を通して見えてきました。

森づくりを始めて、36年以上たった今では、長野県で絶滅危が惧種されている動植物の約60種が、アファンの森で確認されていいます。

私たちは、この多様性あふれる日本本来の自然環境の中で、人々が豊かに暮らせるような社会を築いていきたいと考えています。

C.W.ニコル

作家、1940年英国南ウェールズ生まれ。カナダ水産調査局北極生物研究所の技官・環境局の環境問題緊急対策官やエチオピアのシミエン山岳国立公園の公園長など世界各地で環境保護活動を行い、1980年から長野県在住。

一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団 創設者

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C.W.ニコル・アファンの森財団

2002年にC.W.ニコルによりアファンの森9.7haと基本財産を寄付し財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団を設立。現在森は34haに広がり、さまざまな生物が暮らせる森に甦りつつあります。心に傷を負った子どもたちを森に招待するなど、森を再生することで心豊かな人々が自然と共に暮らせる社会を目指しています。